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映画の構造分析/内田 樹

2冊目の内田 樹です

「映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想」

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誰でもが 見たことは無くても タイトルを聞いたことくらいはある有名な映画の

表層(=物語)で語られていることとは別に

そこに登場する 様々な要素 表現 出来事 に暗に象徴されている

深層に隠された もうひとつの意味を知ろう!

そのことにより 現代思想と言うものを学ぼう!

と言う本…なんだと思います


たとえば 最初にとりあげられる「エイリアン」

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↑左の人ですね

簡単に言いますと

エイリアンの頭部→男根

エイリアンの口元から滴る半透明の液体+攻撃性+自己複製を作ることに対する欲望
→男性の性的攻撃

アッシュ(この人はロボットでしたね たしか…)の額から流れる白い体液→精液

アッシュが男性誌を丸めてリプリーの口に突っ込む→レイプ

パーカーが金属の棒でアッシュを殴り飛ばし首がもげる→去勢

リプリーが探し続ける猫:女性器

自爆装置:勃起するペニス

つまり

それぞれ 前者が後者を象徴しており

「エイリアン」は 女性が男性の性的支配に対抗する

フェミニズム映画だ



と言う具合です

まあ 分からなくも無いですが

その 深層に表現されたもうひとつの意味の存在を断言的に語る文体ゆえに

疑問に思ってしまうのは

つまり

①映画のつくり手(監督や脚本家が)が そのメッセージを表現しようと思って意図的に
 作品の中に織り込んでいった記号なのか?

②意図的にやったことではないのだけど つくり手達が自身でも気づかない意識の下にある
 感覚が自然に表れてしまった結果なのか?

③はたまた これはあくまでこの本の筆者の独断による解釈であり
 つくり手側にとってみれば「エイリアン」と「フェミニズム」の間には何の関係もないのか?

どれなの?

と言うことなのです

まあ 読み進めた結果

基本的には ③スタンスで書いているけど でも①かもしれないし②も考えられる

ってことなんでしょうね

全ての事象を知るため その構造を分析して考える

これまさに ここで言う 現代思想(=構造主義)なのでしょう

(内田さん これを読んでいる賢い方 間違ってたらごめんなさい)

“日常よろず分析好き”のワタシとしては 嫌いじゃない思考形態です




…いずれにしても

この本を読んでから「エイリアン」を見ると

ポルノ映画に見えてしょうがないんじゃないかということ

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by MITOO_OKAMOTO1 | 2010-01-30 12:02 | BOOK

いきなりはじめる浄土真宗/内田 樹・釈 徹宗

神戸女学院大学の教授・思想家の内田樹氏と 

兵庫大学の教授・宗教思想家・住職の釈徹宗氏が

web上で 順繰りに文章を投稿するカタチで

浄土真宗と それにまつわるもろもろについての談義を繰り広げた…

それを本にまとめたものです

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宗教…って言葉で聞くと 基本的には第一印象 拒絶なんですが(多くの日本人がそうであるように)

でも 宗教について考えることは よくあります

宗教では 大抵 人間を超越した存在である神様と言う方がいらっしゃって

その方が あーしなさい こーしなさいって 教えを説いている訳ですね

(…すいません 非常につたない知識で書いてますので 間違っていることあると思います
様々な宗教によっても その構造って ぜんぜん違うと思いますし)

宗教によっては 神が人類を創造したって言う考え方もあったりしますが

ワタクシが思うには いかなる宗教も 人間がつくりだしたんでしょ

むか~し むかし(猿が人間になりたての頃 言葉を使いはじめの頃 理性を持ち始めの頃)

ある人が(一人とは限らない 複数の人達かも…)

①人が正しく生きるために(他人と争ったり 憎んだり 殺したりしないように)

②つらいことがあったり 悩んだときの よりどころ もしくは逃げ場をつくるため

③人はどうやって生まれたの? とか 命って何? とか 考えても分かりっこないことに
 答えをつくっちゃって もう考えるのをやめるために

などなどのために創作した物語が 宗教… 

つまり道徳だったり 心の支えだったり フィクションの真理?だったり

ワタクシ的には 人の言うことに素直に従えないひねくれた性格の上

人間の生き方なんて 生きている人間の数だけ多様であれ!

と思っているので 特定の宗教の考えに沿って生きるなんてことはありえない

3大宗教(キリスト教 イスラム教 仏教)のように 古すぎて 詠み人知らずの宗教の

歴史や考え方を知ることは おもしろく思います

が いわゆる新興宗教(やカルト宗教) つまり作者が明らかな宗教は

前記の ①~③ 以外の 作者の意図が見えて来そうで できれば関わりたくない

…と言うのが ワタクシの宗教観です



だらだら と書いてますが 別にこれ本の内容とは それほど関係無いです 


 
ところで日本人は お正月には神社に初詣に行って

死んだら 南無阿弥陀仏と唱えて お寺のお墓に入り

クリスマスとなったら大騒ぎ

結婚式でも多くの人は 教会で賛美歌

なんて節操が無いんでしょうね

でも いざ聞いてみると 「えっ ワタシ?ワタシは無宗教ですよ」って答える人が多いはず

つまりは 初詣も クリスマスも 葬式も 結婚式も

日本人にとっては 花見や花火大会みたいな

イベントのひとつでしかないってことなのかもしれません

ちなみに 日本にある宗教法人の信者合計数は2億人をはるかに超えているそうです

日本の人口の倍近くと言うことですね

???

日本人は 諸外国の様に 宗教と言うものに対して真摯で無いがゆえ

知らない内に 複数の宗教に属していることになっていたり

途中で違う宗教に乗り換えたり ってことが起こり得るのでしょう



この本では 宗教ってのは 人がいかに生きるか ってことなので

生きている限りは 無宗教ってことは有り得ないんだよって ことを言ってたと思います


“宗教”って言葉は皆「え~~っ」だけど

どんなに いい加減なヤツでも 少しくらいは「オレは こう生きるぞ こう生きなきゃいかんのだ」

って考えたことありますでしょ

まぁ そういうことで 電車の中で暇な時は 人生について考えてみよう!
by MITOO_OKAMOTO1 | 2010-01-16 18:16 | BOOK

<映画の見方>がわかる本

映画に限らず

現代アート 音楽 文学 など

マニアを自負する人ほど

あえて難解なものを好み

自分なりの解釈を構築し

同じ意見の人と出会うと喜び

異なる意見には 徹底的に対抗する傾向があるような

そんな人達にとっては

もうタイトルからして 不愉快な

「<映画の見方>がわかる本」

「<映画の見方>がわかる本 ブレードランナーの未来世紀」

町山智浩 著

2冊 連読

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「2001年宇宙の旅」「タクシードライバー」「時計じかけのオレンジ」と言った

作品に込められた つくり手の意図を解説してしまう本ですから

純真で真摯な映画ファンにしてみれば

「余計なことを…」なのかもしれませんが

ワタクシのような いいかげんで 無責任な映画好きには

結構楽しい本でした



様々な映画を語る時

あくまで著者の主観よりも

シナリオの草稿や企画書 関係者のインタビューや当時の雑誌記事などを

客観的事実や情報に重きが置かれているので

すんなりと受け入れられるのでしょう

「ロッキー」「E.T.」「未知との遭遇」など

定番過ぎて あえてもう見ることもないはずだった映画の見方が変わり

思わず もう一度 レンタルビデオ屋で借りたくなります

長年 信じ続けていたフェイバリットシネマの解釈を

あっさりと否定されちゃう可能性もありです



個人的に 興味深かったエピソードは

この本に登場する多くの映画が

何らかの形で1946年のアメリカ映画「素晴らしき哉 人生」
(監督:フランク・キャプラ 主演:ジェームズ・スチュワート)

の影響を受けていたり 共通点を持っていると言うこと

「素晴らしき哉…」は

アメリカに息づくスピリッツみたいなものを象徴する映画だってことなのかな
by MITOO_OKAMOTO1 | 2010-01-04 23:22 | BOOK