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AOYAMA the TOWER

本当に美しいと思えるマンションには滅多に出会えない。
街にあふれる多くのマンション達は
どれも頑張りすぎている。
デザインを頑張ろうとして
飾れば飾るほど
美しさが見えずらくなってくる。
無駄なものを削ぎ落としたシンプルで美しいデザインを
表現する言葉として最近気に入っているのが
「潔い」デザイン。
数年前、外苑西通り沿い
青山墓地に面する一等地に建った
「AOYAMA the TOWER」は
まさに潔いデザインだと思う。
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事業主は野村不動産と積水ハウス
設計は坂倉建築研究所
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日本のマンションのデザインを醜くしてしまう大きな要因のひとつとして
バルコニーの存在がある。
この建物は見ての通りバルコニーの存在感を最小限まで消している。
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白の100角タイルのみが貼られた壁面に窓が整然と並ぶ。
こんなストイックなデザインでも
個性的な表情を感じるさせるのは
窓の中で十字を描くサッシの割付のせいか。
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いろんな角度から見ると構成しているものは常に共通なのに
少しづつ違った表情を見せる。
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建築と言うより計算しつくされたプロダクト
もしくは優れたアート作品を見ているようだ。
by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-29 21:28 | ARCHITECTURE

石岡瑛子

正直
石岡瑛子と言う人は
コスチュームデザイナーだと思っていた。
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ワダエミとイメージがかぶっていたのかもしれない。
先日「AERA DESIGN」と言う雑誌を手にして
彼女がアートディレクターとして
広告、ポスター、アルバムジャケット、ミュージックビデオ等
マルチな活動をしていることを知った。
例えば映画「地獄の黙示録」のポスター。
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このポスターは初見だったが
あの「地獄の黙示録」の世界観をイラストレーションで表現するとは…
画像では分かりにくいかもしれないが
ヘリコプターの編隊の下の荒波でサーフィンをしている人が描かれている。
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上から、映画「MISHIMA」の美術監督。
ビョーク「COCOON」のミュージックビデオを演出。
マイルス・デイビスの「TUTU」アルバムジャケットのアートワーク。
映画「ドラキュラ」のコスチュームデザイン。

「COCOON」も収録したビョークのDVDを持っているが
この作品の持つ独特の存在感は言葉では表現し難い。
強いて言うなら美しさとエロスと不思議と不快感のごちゃまぜか…

いにしえより、人の心に残るアートには“エロス”と“グロ”を秘めた作品が
少なくないと思う。
彼女が生み出した数々の作品は、その良い例だと思う。
“エロス”と“グロ”
禁断であるゆえ
人が表面的に否定し、裏では欲しているモノ。
だからこそそれがアートの中で表現された時
人の心を掴むのではないでしょうか。

そして同時に彼女の作品
堂々と「和」を主張していると感じるのです。
by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-25 01:25 | HUMAN

広告デザイン(Pen No.145より)

広告の仕事にかかわるようになってから
以前から興味はあったものの
より一層
テレビを見ている時
街を歩いているとき
雑誌をめくっている時
あらゆる広告物が気になって仕方が無い。
個人的に日本の広告における最近の最大のヒットは
auのLISMOのキャラクター。
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あの、イヤホンで音楽を聴くリスのキャラクターです。
顔が無いのに妙に愛らしく、デザイン的にもインパクトのある
キャラクターが気になっています。
どうも世間的にはドコモ茸ほどの人気は無いようですが…

ところで「pen」と言う雑誌は私の中で
「今、最もクリエイティブでおもしろい特集をやってくれる雑誌」です。
2005年の2月に 
「ん!」と、うなる広告デザイン
と言う特集をやったのですが、これはおもしろかった。 

そこに掲載されていたものを
ここでいくつか紹介したいと思います。
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これはスイスの「ガイギー」と言う薬品会社の広告。
フレッド・トロラーと言うデザイナーの仕事です。
非常に単純明快、ただしグラフィック的に美しくインパクトがあるので
間違えなく記憶に残るし、見る人に好印象を与えてくれるはず。
コピーも「It Works!(効きます!)」と、やはり単刀直入。
これぞ広告のあるべき姿だと思います。
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とにかくカッコ良いのが「ハーマン・ミラー」の広告。
1945年より家具のデザインディレクターに就任したジョージ・ネルソンが
同時に広告のディレクションも担当することになった。
1952年にジョージ・チェルニーが参加してから
さらにハーマン・ミラーの広告はスタイリッシュになった。
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個人的に好きなのは左上と上中ですね。
ポスターとしてそのまま部屋に飾りたいです。

この特集で一番印象に残ったのは
輸血用の血液不足を訴えるこの作品。
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シンプルなのに言いたいことが一目瞭然
そしてデザイン的に美しい。
1988年ドイツの広告です。
by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-21 00:38 | GRAPHIC

VILLA MODERNA

会社の近く、渋谷区渋谷に1974年に建設されたのが「ビラ・モデルナ」
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この建物に「ビラ・シリーズ」の事業者である興和商事の本社があるようです。
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坂倉建築研究所の設計。(興和商事のWebでは坂倉が板倉になってますが…)
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シンボルツリーのある中庭をはさんでハイサイドライトを持ったユニットが雁行しながら並ぶ建物を見あげると
その表情は見る位置、角度によって微妙に変化しグラフィックデザイン的な美しさを感じたりもします。
(特に一番上の写真、連続する凹凸がつくりだす陰影がグラフィカルな感じではないですか)
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シンプルで美しい建物は、モノクロで見た時、より美しく見えませんか?
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30年~40年前にこれほど美しい集合住宅がつくられていたことを考えると
なぜ現在の住宅業界のデザインレベルは、「このようなことになってしまっているんだろう」と単純に疑問です。
by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-16 21:24 | ARCHITECTURE

VILLA GLORIA

「ビラ・ビアンカ」のすぐ近くに1972年に建設されたのが「ビラ・グロリア」
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「ビラ・ビアンカ」と同様、1層ごとに居室とテラスが繰り返されています。
ファサードセンターのスリット部分に設けたコーナーサッシは、きっと当時では斬新だったのでは…。
外から見る限り腰窓の下、床に近いレベルにある窓と
その前面に目隠しなのか落下防止なのか
L型の躯体が並び、個性的なリズム感を生んでいます。
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各テラスの緑化も目をひきます。
共用管理できる部分ではないはずなので、住んでいる人それぞれの意識の高さの表われでしょうか。
緑が最も美しく映えて見えるのは、やはり白い建物ですね。
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昨今行政の働きかけもあり、屋上緑化や壁面緑化のなされた建物が増えましたが
都心部における緑と建築物の付き合い方、こんなカタチが素敵だと思います。
by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-16 20:19 | ARCHITECTURE

VILLA SERIES

興和商事株式会社と言う会社が
1964年より1988年まで
「ビラ・シリーズ」と呼ばれる7棟のマンションをつくりました。
個人的にはあまり好きな言葉ではありませんが
「デザイナーズマンション」と言うカテゴリーがあるとすれば
今から40年以上前に既に「デザイナーズマンション」が存在していたと言っても良いのではないでしょうか。
中でも私が一番好きなのは、原宿神宮前、明治通り沿いにある「ビラ・ビアンカ」
叔父の経営するインテリア事務所がこの建物に入っていることもあり
初めて知った「ビラ・シリーズ」でもあります。
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堀田英二氏の設計、施工は大成建設。
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私の個人的なデザインに対する好みは、基本的にシンプルであること。
無駄な装飾が成されていない、機能美の追求。
「ビラ・ビアンカ」は一見、工事費の節約を最優先する最近のマンションに比較すると
非常に複雑な形態をしているようではありますが
実はそのファサードデザインを構成しているものは梁、キャンティレバー、スラブ、サッシ、階段のみ。
実にシンプルで、まさしく機能美を追求したカタチであると私は感じます。
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by MITOO_OKAMOTO1 | 2006-07-16 19:30 | ARCHITECTURE